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こんにちわ 04年2月15日 きよみのページです。

 
 
 ここのページではあっくんママこと『きよみ』が読んだ本の紹介や独り言もときにはぼやいています。皆様の読書感想も『bbs』で待ってま〜す。おすすめ本などありましたら教えてください。

 結婚詐欺師 本当に面白かった。女性をだましていく様子が書かれていて、本当にこんなんでだまされちゃうかなって思いながら読んでいたけれど、心のちょっとした隙間に入り込んでしまうんではないだろうか。仕事をしながら結婚もしないでこのままこうして年をとっていくのかな〜なんて結婚を意識する年頃の女性。彼女の結婚資金にって貯めたお金を狙って。また、未亡人のアパートやマンションを狙って、言葉匠に近づき少しずつお金を出させる。出すかな〜?って考えているのは客観的に見てるから。もし、その場になったらわからないのかな?でも、お金の切れ目は縁の切れ目じゃないけど、お金は貸したくないな。貸すならあげるつもりで出すな。だから結婚詐欺師なんかに自分では引っかからないつもりだけど、どうかな?

 赤い月 映画化で話題になっているのでどんなもんかと思い、手に取ってみました。前回の『なかにし礼』作品と一緒に購入したのでそれつながりだったのですが。戦争時代のことは全く知らないので、これを読んで、なるほどと思うところがありました。『満州』『残留』『孤児』という言葉など、こういうことなのか〜という理解。同時に日本人って、自分たち日本人に対しても汚い裏切り行為をするんだなということ。ま、今の政治なんか見ていても裏切られていることもありますが、戦争時代の汚さって『戦争』ってだけで許されちゃうような歪さがある気がする。『戦争』ってだけで正当化されちゃうような。なかにし礼さんは本当に帰ってこられてラッキーな人だなって思った。帰って来れなかった人や、子供を置いてきてしまった人、帰れなかった人、色々な人の運命を考えるとやっぱり戦争って正しくないと思う。

 
 

 

結婚詐欺師(上)/乃南アサ 新潮文庫

 橋口雄一郎は40代のプロの結婚詐欺師。カツラ、洋服、職業・車を使い分けて変身、女性の心理を逆手に取る巧みな話術で誘惑し、金をだまし取っていた。東京・小滝橋署の刑事、阿久津は偶然かかわった結婚詐欺の被害届から、プロの匂いを感じ取り捜査を始めた。やがて松川学という前科者が浮上、身元の確認に追われる。一方、橋口はゴルフ練習場で見つけた女性に次の狙いを定めた―。

新潮社文庫 http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

結婚詐欺師(下)/乃南アサ 新潮文庫

 練習場で橋口に声をかけられた江本美和子は、その強引な誘い方に驚くが、結局デートに応じる。一方、阿久津らの捜査から松川と橋口が同一人物であることが判明した。だが、被害者の中にかつての恋人、美和子がいるのを知り、阿久津は愕然とする。あのしっかり者の彼女がなぜ・・・。橋口と被害女性、そして阿久津の心模様を丹念に追い、現代の結婚観を浮き彫りにした傑作サスペンス。

新潮社文庫 http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

赤い月(上)/なかにし礼 新潮文庫

 夢と野望を胸に渡った満州の地。広大な原野に立ちすくみ、馬賊の襲撃に怯えつつも、森田勇太郎は、森田酒造を満州一の造り酒屋にまで成長させていく。だが、夫・勇太郎の留守中、ソ連軍の進攻と満人の暴動に遭い、森田酒造は崩壊。妻・波子は二人の子供を抱え、明日の命も知れぬ逃亡生活を余儀なくされる。しかしこれは、波子を呑み込む過酷な運命の始まりに過ぎなかった。

新潮社文庫 http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

赤い月(下)/なかにし礼 新潮文庫

 栄華の絶頂から一転、奈落の底へ。頼りにしていた夫との再会も束の間、夫・勇太郎は強制労働の果てに病で命を落としてしまう。すべてを失い、夫の屍を乗り越え、食うや食わずで二人の子供を守る母・波子。そんなとき、密かに思いを寄せていた男・氷室の消息が聞こえてきた。再会に胸躍らせる波子だが、彼女の前に現れたのは、阿片に身体を蝕まれた廃人同然の男だった。

新潮社文庫 http://www.shinchosha.co.jp/bunko/