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ここのページでは『すくすくあっくん』以外でのかあしゃんこときよみについてのページになっております。子育て以外のお話(のつもり)です。
鳥人計画/東野圭吾。さすがは東野圭吾さん。事件の裏に潜むもう一つの物語が今回もきらり〜ん、光っていました。コーチが犯人になってしまった、楡井くんが本当に死んでしまった、の2つの原因は「あんたでしょーがよー」と彼女に怒りたくなってしまう結末。楡井くんが死んでしまったことについては本当に怒りがこみあげてきちゃいましたね。コーチだって本当は殺しちゃいないじゃんかー、と怒れます。真実は闇の中。ちょっと後味が悪かったけど作品の深さに免じて許しちゃおうかな。 天涯の花/宮尾登美子。あー、優しい風に包まれて、ゆったりした気持ちで読めました。久しぶりにこんな作品に出会えてちょっとホッとしました。ラストも先々まで幸せな匂いが続くような暖かな終わりで、作者も終わりまで描かずとも主人公の『珠子』が自分で未来を切り開いていくでしょう〜というような事を語っていましたが、本当にハッピーエンドに導かれるでしょう。宮尾登美子さんはNHK等でドラマ化されたりしていますが、こうして作品にふれる方が気持ちがいいことがよくわかりました。 張込み/松本清張。この表紙が、あっくんに言わせると「わるいおじさんのお話」なんだそうで。確かにこの『張込み』というか「覗き見」みたいな感じで、おっさんが怪しげだ。勘違いしていたのは、何度もドラマ化されているので長編の作品かと思っていたこと。読んでみて、あまりに短かったので「え?」という感じだった。と、同時にこの短いページの中に色々なことが凝縮されて見事に重い作品に出来上がっている素晴らしさ。さすがは松本清張さん。この人の作品では時刻表のトリックが有名かと思っていましたが砂の器を読んだときも奥の深さ、人間観察の鋭さに驚かされましたっけ。面白かったですよ。 幸福の手紙/内田康夫。ドラマでお馴染みだったんですね。気がつかなくってすみませんでした、浅見さま。内田康夫さんのファンになっちゃいました。初めての作品でしたけど読んでいて著者が女性?かと思わせるような物腰優雅な雰囲気が作品の中にも漂っていて、浅見さん役の「榎本さん」がまただぶってきていい感じでした。浅見さんのファンクラブがあるとか。確かに優雅な感じにファンは多いと思います。頭の良さといい、身のこなしといい、柔らかい感じがしますね。内田康夫さんはまた読んでみたいです。 神の子どもたちはみな踊る/村上春樹。む、むずかしい〜。短編集で構成されていて読みやすいんですが、読む、と言うよりは『闘っている』に近いかな。「限りなく透明に近いブルー」を読んだときに思わず吐きたくなっちゃう思いをしたことがあって、この人の作品って本当に「躁」と「鬱」が交互にやってきて苦しめてくれる。笑ったり、気持ち悪くなったり・・・。作品自体は嫌いじゃありませんが、『黙示録』という言葉が本当によく合います。 |
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