こんにちわ。11月15日更新きよみのページです。

 

ここのページでは『すくすくあっくん』以外でのかあしゃんこときよみについてのページになっております。子育て以外のお話(のつもり)です。

いよよ華やぐ(上・下)/瀬戸内寂聴。寂聴さんの本は読んでみたいと思っていました。91歳の女性が『いよよ華やぐ』とはどんなお話なのか。興味がありました。読み始めて思ったのは「なんて色気のあるお話なんだろう」ということです。いやらしいHな本という意味ではなく、女性らしさが柔らかく匂ってくるようなそれでいてそのしぐさがリアルな感じ・・・を受けました。どーいうこっちゃ。とにかく読み進めていくうちに女性としての「自分」を引き出してくれる気がするんです。女らしさや強さ。柔らかさや甘み。時には主人公の阿紗女の想いが胸一杯に広がってきてしまうことも。小説の中では91歳の女性が主人公ですから、出てくる女性はみんな「若い」んです。女の人って30歳、いや40歳からなのか。とか、これからまだまだ自分を磨けるぞと先の未来が明るく楽しくなるようです。いよよ華やぐ。私もまだまだこれから磨きをかけていきたいと思います。

この病をも賜として/三浦綾子。実は、いよよ華やぐ(上)を読んだ後、さて下巻と思っていたのに持ち忘れてしまって急遽キヨスクで買い求めた物。日記になっていてキリスト信者の彼女のその時の聖書の言葉や気持ちが書かれています。日記なので斜め読みしてしまいましたが、時折気に入った節が出てきて心が柔らかくなりました。

寂庵説法/瀬戸内寂聴。いよよ華やぐで『寂聴』さんにはまってしまった私ですが、実は尼さんである彼女にも興味があったので、説法を読んでみる気になりました。お寺で聞く和尚さんの「説法」が割合私に合っている気がするんです。『死』についてはとても難しいんですが、子供がいる私には涙無くしては通れない頁があり、鼻をすすりながらの読書となりました。この小さな子を置いては逝けない、また、先に逝かせてもいけない。しかし、生があれば死がある。矛盾しているようなこの仕組みに命の尊さを感じます。本当はそんなに深く考えられないんですけど。

名探偵の掟/東野圭吾。電車の中でクスクス笑いが絶えない1冊でした。色々なトリックが出てくる探偵本。1冊で全てのトリックのお話が覗けるという趣向。名探偵役とボケ刑事役の舞台裏でのお話は実に愉快。犯人探しではトリック探しの本というべきでしょうか。とてつもない発想で犯人が暴かれます。難事件をばっさばっさと解決していく様は読んでいて気持ちがいいというか、笑っちゃいます

 

いよよ華やぐ(上)/瀬戸内寂聴(新潮文庫)

俳人にして小料理屋の女将、藤木阿紗女91歳。きもの研究家・浅井ゆき84歳。スナックのママ・杉本珠子72歳。人生の激しい軌跡を刻み、齢を重ねた今だからこそ、見えてくるものがある。一途な恋、激しい愛、生そして死・・・。年々にわが悲しみは深くして いよよ華やぐ命なりけり― 岡本かの子の歌そのままに、命がけの愛をつらぬき、齢を重ねて華やぐ女たちの人間模様を描く長編小説。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

いよよ華やぐ(下)/瀬戸内寂聴(新潮文庫)

掛かり付けの医師をめぐる泥沼の不倫劇に、みずからのむこうみずな前半生を重ねる阿紗女。その母に捨てられ、愛に苦しみながら生きる娘・薫。道ならぬ恋に溺れ、性の修羅と化したふたりが行き着いた、それぞれの愛の煉獄―。生き別れ、死に別れた人の声が反響し、女たちの絶えざる情愛の炎はいよいよ熱く燃えさかる・・・。瀬戸内文学の山嶺を越えた「愛と救い」の果てしなきドラマ。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

この病をも賜として/三浦綾子(角川文庫)

夫と過ごす静かな日々のなかで出会った忘れられぬ人。心を過ぎる聖書の言葉。生と死、健康と老い、家族のこと・・・。『母』『銃口』執筆の過程を綴りながら、生かされてあることに感謝を捧げた生の記録。ふと開いた何気ない一頁、一行のなかに「生きる」糧となる言葉がちりばめられた珠玉の日記エッセイ。

http://www.kadokawa.co.jp/chokkura

寂庵説法/瀬戸内寂聴(講談社文庫)

仏教では、人間は生まれたことを喜べ、と教えています。欲望を制御し、他人の幸福に手をかすゆとりを持ち、万物の流転を認め、その中で覚悟して生きてゆくことが大切なのです。―人は何のために生きるのかの問いに、体験を語り、面白い逸話を引いて、読者と共に考える紙上説法。寂聴の、暖かな愛の法話集。

http://www.bookclub.kodansha.co.jp/bunko/

名探偵の掟/東野圭吾(講談社文庫)

完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童話殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

東野圭吾ホームページ
http://www.keigo-book.com/