こんにちわ。10月1日更新きよみのページです。

ここのページでは『すくすくあっくん』以外でのかあしゃんこときよみについてのページになっております。子育て以外のお話(のつもり)です。

 夫婦の情景はいろんなパターンの夫婦が出てくる短編集。夫婦にはその2人の間でしかわからないことがありますが、まさにそんな1冊です。

 東野圭吾さんの作品は2度目。本当に惹き付けられられます。ページを開いたら止まらない。前回読んだ「片想い」も本当に止まらず、夜な夜な子供が眠った後に取りだしては読みましたが、これもダーっと読み終えてしまいましたね。我が娘の体に妻の意識が、いや妻自身が入り込んでしまった。紆余曲折の末、彼女が妻としての自分自身を捨てて娘として生きていくことを選ぶが、そうせざるを得ないような感じがわかるような気がする。東野圭吾さんの作品が好きなのはラストが素敵なところ。読み手の期待を裏切らず、丸くホッと終えてくれるのだ。ラストシーンが甘く優しく切なくて。そんな東野圭吾ワールドが私は大好きです。

 東野圭吾さんの「秘密」を読み終えた後、すぐには別の作品に手が出ませんでした。余韻を楽しみたいというか、読み終えた後の感触が残っていて、何度もラストシーンを読んでいました。

 さて、と取り出しました池波正太郎作品。たぶんお初にお目にかかるかな?時代小説は好きなのでどんな感じかと読み始めたら面白く、あっという間でしたね。短編集かと思ってたら違ったよ、長編だよ〜でしたが、女性の生き方として強く生きていく姿が良かったです。ラストが「え?」という感じでしたが、人には決められた運命があるということを言いたいのかな〜と思い、納得したんです。年老いて亡くなる運命、若くして亡くなる運命、その定めには逆らえない、そう考えるとこのラストもそうなのかなって気がしました。

夫婦の情景/曽野綾子 (新潮文庫)

何が夫婦を幸せにし、また不幸にするのか?傍目には幸せそのものに見える結婚生活にも崩壊の危機はひそんでいるし、他人の同情を買うような家庭にも真の幸福ははぐくまれる。善意が夫婦の間にひびをいれることもあれば、諦めがかえって夫と妻をむすびつけることもある。結婚生活に本当に必要なものは何か。現代の夫婦のすがた、微妙な愛のかたちを慈しみをこめて描く。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

秘密/東野圭吾 (文春文庫)

妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美を乗せたバスが崖から転落。妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密”の生活が始まった。98年度のベストミステリーとして話題をさらった長篇、ついに文庫化。

東野圭吾ホームページ
http://www.keigo-book.com/

ないしょないしょ/池波正太郎 (新潮文庫)

越後、新発田の剣客・神谷弥十郎の道場で下女として働いていたお福は、主人が暗殺されたため、下男の五平と一緒に江戸へ出る。が、新しい主人の御家人・三浦平四郎も、そして五平も、神谷を殺した無頼浪人の凶刃に倒れる。三浦に手裏剣の手ほどきを受けていたお福は、三浦の碁敵・秋山小兵衛の助太刀をえて、見事、仇を討ち果たす。

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