こんにちわ。9月1日更新きよみのページです。

ここのページでは『すくすくあっくん』以外でのかあしゃんこときよみについてのページになっております。子育て以外のお話(のつもり)です。

 スキップは読みながら、いつ、主人公は元の世界に戻ってくるんだろうと、そればかりを考えて読んでいたので実は帰ってこないという結末にちょっと驚いた。どおりで展開が遅いわけだ。17歳の彼女が42歳になっての生活を細かく書き記していく。どうしてこんなに細かいんだ。早く戻ってくればいいのに、いや、戻ってはこないのだ。こんなのあり?ラストは明るかったけど私自身の中では納得されずに終わってしまった。
 高校生の時は早く大人になりたいと思った。30歳位の大人の女性。でも、もし高校生の私が外見だけ30歳になってしまったら。と考えたらちょっと怖くなった。高校生時代は将来こうなりたいやこうしたいはあるけど、では現実に毎日働く『仕事』のことまで考えているかと言えばそうではないだろう。食べていく難しさは一気に大人の世界に紛れ込んだ「私」には理解出来ないんではないか。
 この本ですごいのは「女子高生」が42歳の生活に慣れていく姿だ。42歳の彼女の職業は教師。高校2年の彼女は高校3年生の教師となる。しかし、一人でではなく、夫と子供に支えられて力強く生きていく。やっぱり戻ってきて欲しいんだけどな・・・。自分だったらって考えると、ナンか・・・ね。

 そうそう、高校生の頃は早く大人になりたかったけど今は今の自分に満足してます。あの時代に戻りたいと思ったこと『無い』です。本当に毎日の自分が好きです。どうして?って言われても困ってしまうんですが。本当に今がいいんです。

 ナイフは「いじめ」がテーマになっているのですが、これが、これでもかこれでもかという具合にいじめのシーンが出てきて、物語の上での容赦ない描写が、本当にいじめにあっている子・・・と考えると本当に恐ろしくなります。いえ、現実にはもっと大変な事態になっているのでしょう。この本は前向きな内容になっているので、読んでいて頑張れと声援を送ってしまいそうになりました。

 宮部みゆきさんの作品は、電車の中吊り広告で『R.P.G』という新刊の宣伝を見て、これが読みたかったのですがちょっとお店に見あたらず、じゃ、宮部作品をということで手にとってみました。面白かったです。

スキップ/北村薫 (新潮文庫)

昭和40年代の初め。わたし一ノ瀬真理子は17歳、千葉の海近くの女子校二年。それは九月、大雨で運動会の後半が中止になった夕方、わたしは家の八畳間で一人、レコードをかけ目を閉じた。→→目覚めたのは桜木真理子42歳。夫と17歳の娘がいる高校の国語教師。わたしは一体どうなってしまったのか。独りぼっちだbでも、わたしは進む。心が体を歩ませる。顔をあげ、《わたし》を生きていく。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

気まずい二人/三谷幸喜 (角川文庫)

途切れる会話、最悪の出だし、重苦しい沈黙、激しい動揺。緊張の嵐、もやしと枝豆の話、呆然とするゲスト、焦る三谷、気まずい思いの二人。本書は脚本家である三谷氏の、初めての対談集であり、劇作家でもある三谷氏の、初めての戯曲集であり、人見知りでもある三谷氏の、弱点克服のドキュメンタリーである。精神科医・香山リカ氏の解説も加え、ますます気まずい思いに磨きがかかる・・・。

http://www.kadokawa.co.jp/chokkura

白い人・黄色い人/遠藤周作(新潮文庫)

『白い人』は、醜悪な主人公とパリサイ的な神学生との対立を、第二次大戦中のドイツ占領下リヨンでのナチ拷問の場に追いつめ、人間実存の根源に神を求める意志の必然性を見いだそうとした芥川賞受賞作。『黄色い人』は、友人の婚約者をなんらの良心の呵責も感じずに犯す日本青年と、神父を官憲に売った破戒の白人僧を描いて、汎神論的風土における神の意味を追求する初期作品。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

夫婦の一日/遠藤周作(新潮文庫)

不幸に襲われたとき、心のよりどころになるものは何か。老いて死を間近に感じたとき、不安から救ってくれるものは何か。生涯をかけて厳しく宗教を追求してきた著者は、実人生の中で、傍らにいる妻の苦悩と哀しみを受け入れるために、信仰とは相反する行動に出た・・・。生身の人間だけが持ちうる愛と赦しの感情を描いた表題作ほか、心の光と闇の間で逡巡する人間の姿を描いた短編集

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/


ナイフ/重松清(新潮文庫)

「悪いんだけど、死んでくれない?」ある日突然、クラスメイト全員が敵になる。僕たちの世界は、かくも脆いものなのか!ミキはワニがいるはずの池を、ぼんやりと眺めた。ダイスケは辛さのあまり、教室で吐いた。子供を守れない不甲斐なさに、父はナイフをぎゅっと握りしめた。失われた小さな幸福はきっと取り戻せる。その闘いは、決して甘くないけれど。坪田譲治文学賞受賞作。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/

かまいたち/宮部みゆき(新潮文庫)

夜な夜な出没して江戸市中を騒がす正体不明の辻斬り“かまいたち”。人は斬っても懐中だけは狙わないだけに人々の恐怖はいよいよ募っていた。そんなある晩、町医者の娘おようは辻斬りの現場を目撃してしまう・・・。サスペンス色の強い表題作はじめ、純朴な夫婦に芽生えた欲望を描く「師走の客」、超能力をテーマにした「迷い鳩」「騒ぐ刀」を収録。宮部ワールドの原点を示す時代小説短編集。

http://www.shinchosha.co.jp/bunko/