あつやの中でどんな考えがあったのだろうか。
「ほらねー」と案内された部屋には逆さに置かれた黄色い手押しのクルマ。
「ここがこわれててねー、タイヤもねーいっこしかないんですー」
けど壊れてはいない。誰に説明しているのか。
「治してくださいなー」自分自身の言葉にあつや自身が「はい、わかりましたー」と答えていた。
きよみママは、ふ〜、あっくんの遊びだったのか〜 と安心したようだ。
あつやはそのすきに『ブラックマン』に・・・変身しなかった。?。何故だ。それは、こんな修理くらい「トンカン、トンカン、トンカンカン」とあのボブのように直してしまえるからだ。いや、本当に直しているならともかく、遊びなのだ。遊びなのだからお茶の子サイサイっていうことだろうか。ちなみに『あのボブ』とは『ボブとブーブーズ』のボブだ。子どもってどうして乗り物に顔が付いているのが好きなんだろう。『トーマス』や『ボブとブーブーズ』。子どもたちは大好き。『ボブとブーブーズ』はちょっと変わったミキサー車やクレーン車、トラック、ショベルカーなどに顔が付いている。
とにかく、そんなわけで変身せずに遊べてしまった。たまにはこういうこともあるね。次回変身技を使うのはいつのことだ。
待ってるぞ。『ブラックマン』。